2026-07-17 / 読了 6分
2年目のST市場は「再現できるのか」「大きくできるのか」を問われた。答えは収録8銘柄・約185億円(前年比6倍)と、単一案件70億円。本稿は2026年7月に、当サイトの収録データ(一次資料由来)と公表資料をもとに回顧として執筆した記録である。
当サイト収録ベースで2022年の発行は8銘柄・判明発行額約185億円。前年(3銘柄・31億円)から件数・金額とも大きく伸びた。発行体はケネディクス(KDX)が量産体制に入り、温泉旅館(雪の花)やホテルなどアセットの幅も広がり始めた。
8月にはケネディクスが約70億円の大型STOを完了。当時国内最大で、世界的に見ても大型の不動産STだった。「小口化の実験商品」から「数十億円を調達できる資本市場の商品」への格上げが、この案件で確定した。
ODXは2022年6月27日、まず株式・ETFのPTSを開業した。ST取扱い(START)はまだ先だが、取引システム・参加証券会社・清算の実務がこの時点で回り始めており、翌年末のST二次流通開始への地均しとなった。
一方で、この年に発行されたSTを買った投資家には「売る場所」がまだなかった。償還まで持ち切る前提の商品性は、利回り商品としては許容されても、市場拡大の天井になる——発行の伸びと流通の不在のギャップが、業界共通の課題として認識されていった年でもある。
本記事は制度・実務の一般的な解説であり、特定銘柄の推奨・投資助言ではありません。個別の税務判断は税理士等の専門家にご確認ください。