信託の計算書類とは何か——不動産STの会計監査は、有価証券報告書のどこまでを対象にしているのか
「監査済みの有価証券報告書」と言うとき、実際に監査法人の意見が及んでいるのは、その報告書のごく一部である。不動産STの信託財産について監査されるのは貸借対照表・損益計算書・注記表の3点だけで、鑑定評価額も運用状況も投資リスクも「その他の記載内容」として意見の対象から外れている。信託法・金融商品取引法の条文と、2026年7月にEDINETへ提出された3ファンドの監査報告書の実物で、監査の輪郭を引き直す。