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公募ST累計(2025年度末)3,333億円▲1,650ST市場残高(推計)1兆531億円▲81%START時価総額(2026-03)336億円収録銘柄79収録発行額(判明分)3,539億円募集中1START上場7銘柄
▲赤=増加/出所: 業界公表値・当サイト集計
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不動産ST市場動向【2026年7月】大和ハウス初の物流ST・品川の新規募集

公開 2026-07-30 / 更新 2026-09-11 / 読了 7

2026年7月の不動産ST市場を、募集・発行・制度の3つの視点で振り返ります。大和ハウス初の物流STと品川の新規募集、利益超過分配の税制対応を、当時の公表資料に基づいて整理しました。現在の受付状況は募集一覧・各銘柄ページで確認できます。

募集中の案件——物流の大型案件が登場

7月中旬時点で当サイトに収録している公募の募集中案件は3件。最大は大和ハウス不動産投資顧問の「大和ハウスLogiトークン-門真・富里-(デジタル名義書換方式)」で、発行総額約77.3億円・7月30日発行予定。大和ハウスグループとして初の不動産STであり、物流施設2物件(大阪府門真市・千葉県富里市)を裏付けとする。取扱はSMBC日興証券・東海東京証券・十六TT証券の3社で、ibet for Fin基盤・受益証券発行信託スキームだ。

ほかに三井物産デジタル・アセットマネジメントの名古屋・大規模レジデンス(ソーラスフロント富船・295戸、ALTERNA自己募集)、デジタル証券株式会社の「renga第3号 静鉄ホテルプレジオ京都烏丸御池」(自己募集・約8.9億円)が募集中。自己募集(証券会社を介さない直接募集)の存在感が増しているのが今年の特徴で、販売チャネルの多様化が進んでいる。

7月27日——三井物産DAMが品川シーサイドの424億円複合ビルを募集開始

三井物産デジタル・アセットマネジメント(MDM)は7月27日、「三井物産グループのデジタル証券〜品川・オフィス&ホテル〜(譲渡制限付)」を公開し募集を開始したと発表した。投資対象は東京都品川区東品川四丁目の複合ビル「品川シーサイドイーストタワー」(2004年8月建築・地下1階付23階建・延床43,014.06㎡)で、鑑定評価額は424億円(価格時点2026年6月30日・日本不動産研究所)。MDMの案件としては過去最大の鑑定評価額(従来最大は名古屋プライムセントラルタワーの約298億円)で、当サイト収録全体でも汐留シティセンター(1,147億円)、大阪堂島浜タワー(583億円)に次ぐ3番目の規模となる。

受託者のオルタナ信託が7月24日に提出した有価証券届出書(EDINET書類番号S100YS50)によると、発行数は1,740,000口、発行価格は1口10,000円(発行価額は9,600円・差額400円は引受人の手取金)、発行価額の総額は167.04億円。引受人は大和証券1,340,000口とMDM 400,000口で、申込期間は大和証券が8月20日〜27日、MDMが8月21日〜27日、払込期日(信託設定日)は8月31日。借入予定はレンダー三井住友信託銀行で252.9億円(別に消費税ローン6.19億円)、LTVは59.6%と記載されている。

物件はオフィスとホテルの複合で、オフィス階層のテナントは上場企業およびそのグループ会社のみ(2026年5月末時点)、ホテル階層はソラーレホテルズアンドリゾーツが運営する「ロワジールホテル 品川シーサイド」(300室)で、ホテル運営利益(GOP)に連動する完全変動賃料の定期建物賃貸借契約が締結されている。予想分配金利回りは年4.0%(税引前・年率換算、第一期・第二期平均、元本払戻し=利益超過分配を含む)とプレスリリースに記載。信託計算期日は毎年2月末日・8月末日(初回2027年2月末日)、分配金支払日は計算期日の属する月の翌々月応当日で、当サイトは分配公表を計算期日到来後に追跡する。

制度——新税制の実務が動き出した

2026年4月1日に適用が始まった利益超過分配の新税制(元本の払戻し扱い)は、この夏から各銘柄の計算期日到来とともに実務フェーズに入る。野村證券は3月に対象5銘柄(湯けむりの宿・雪の花、月島タワー、那須・アウトレット、京都三条ホテル、Kolet-1)の保有者向けに取扱い変更を通知しており、確定申告に必要な「元本減少割合」は各アセットマネージャーのサイトで公表される予定だ。

当サイトはこの公表値を一次資料つきで連続記録する「分配・元本トラッカー」の運用を開始した。一般口座・源泉徴収なし特定口座の保有者は申告実務に直結するため、対象銘柄の保有者は公表スケジュールに注意しておきたい。

市場データ——トーセイST3市ヶ谷の基準価格が大きく動いた

ODXが2026年7月22日付で公表した基準価格で、トーセイST3市ヶ谷(STARTコード1A0G)が96,520円となり、前回公表値81,530円から14,990円(+18.4%)上昇した。同銘柄の1口当たり基準価額(直近公表)は101,934円で、基準価格の対基準価額乖離は約-20%から約-5%に縮小した計算になる。

同日時点で、運用会社(トーセイ・アセット・アドバイザーズ)およびODXから、この変動に関連する公表資料は確認できていない。当サイトはODXの公表値をそのまま記録するもので、変動の要因については判断しない。START市場は売買が薄く、少数の約定でも基準価格が大きく動きうる点には留意が必要だ。なお同日、他6銘柄の基準価格の動きはいずれも±20円以内だった。

7月30日——いちご2銘柄が権利落ち、基準価格は予想分配金相当分だけ下がる

ODXが7月22日に公表した「不動産ST 権利落日等 一覧(2026年7月)」によると、いちごRT芝公園・東新宿他4件(1A0C)といちごRT西麻布・代々木他5件(1A0D)は、権利付売買最終日が7月29日、権利落日が7月30日である。権利確定日は両銘柄とも毎年1月31日・7月31日で、次回は権利付売買最終日2027年1月27日・権利落日2027年1月28日と示されている。

START市場では、権利落日の基準価格は「権利付売買最終日の最終価格等をもとに算出した基準価格から、各銘柄の資産運用会社等が権利落時点で公表している1口当たりの予想分配金(利益配当および元本払戻し額の合計額)相当分を減じた価格」となる(ODXセキュリティトークン取引に係る業務規程第12条第2項)。株式の配当落ちと同じ考え方が、あらかじめ公表された予想分配金の額を使って明示的に行われる点が特徴だ。

実際の公表値は、芝公園ほかが77,020円から76,270円へ750円の下落、西麻布ほかが75,000円から74,520円へ480円の下落となった。いちごの公式ファンドページに掲載された2026年7月期の予想分配金は、芝公園ほかが第5期(2026年2月1日〜7月31日)1口当たり743円、西麻布ほかが第4期(同期間)495円で、下落幅はおおむねこの予想分配金相当分にあたる。

同時に、ODX銘柄詳細の「配当金/分配金(予想/次回)」欄も切り替わった。芝公園ほかは743円→756円、西麻布ほかは495円→504円だが、これは予想の上方修正ではなく、対象が次期(芝公園ほか第6期・西麻布ほか第5期=いずれも2026年8月1日〜2027年1月31日)の予想値へ繰り上がったものである(いずれもいちご公式ページ掲載の次期予想額と一致)。なお同欄の「支払日」は直近に到来する2026年9月30日が表示されたままで、金額欄と対象期がずれている点に留意が必要だ。当サイトはODX公表値をそのまま記録し、銘柄ページに注記を付した。

7月期(計算期日7月31日)の分配実績と元本減少割合は、計算期日の到来後に発行体・資産運用会社から公表される見込みで、当サイトは一次資料での公表を待って「分配・元本トラッカー」に記録する。ほかの5銘柄では、KDXSTドーミーイン神戸元町が99,930円→99,900円、KDXST名古屋栄ビルが90,990円→91,000円と小幅で、トーセイST3市ヶ谷・いちごRT仲之町ほか・三井物産G三重イオンタウン鈴鹿は横ばいだった。

データベース更新情報

当サイトの収録は77銘柄(公募67・私募10)となり、うち56銘柄で予想利回り、66銘柄で発行額を一次資料により確認済み。今月は全銘柄への最終更新日の付与、市場統計・ST全史年表・用語集の公開、分配・元本トラッカーの運用開始、EDINETの漏れ候補監査による未収録案件の収録(日本橋富沢町・品川シーサイドイーストタワー)を行った。収録の完全性・正確性への指摘は「データについて」の方針に基づき随時反映する。

SOURCES / 出所

本記事は制度・実務の一般的な解説であり、特定銘柄の推奨・投資助言ではありません。個別の税務判断は税理士等の専門家にご確認ください。

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